うす月にかゞやきいでし踊り子の異形のすがた見れば泣かゆも。
剣まひの紅ひたゝれはきらめきてうす月しめる地にひるがへる。
月更けて井手に入りたる剣まひの異形のすがたこゝろみだるゝ。
うす月の天をも仰ぎ太鼓うつ井手の剣まひわれ見て泣かゆ。
◆みちのくの 歌碑(現存せず) 作品――みちのくの 種山ヶ原に燃ゆる火の なかばは雲にとざされにけり 「種山ヶ原七首」のうち 場所――物見山頂上(870.6m) 建立――昭和28年(1953)3月20日 建立者―気仙郡世田米町(現住田町) 大股青年団 碑身――けやき板(高さ5m50cm)
◆種山ヶ原 詩碑 作品――まっ青に朝日が融けて この山上の野原には 場所――気仙郡住田町字子飼沢 道の駅「種山ヶ原」地内 建立――平成13年(2001)12月4日 建立者―住田町 碑身――住田町上有住産 石英斑岩
◆五輪峠(文語詩)詩碑 作品――五輪峠となづけしは 地輪水輪また火風 「文語詩稿五十篇」より 場所――和賀郡東和町田瀬町営 五輪牧野五輪峠 建立――昭和55年(1980)8月 建立者―五輪牧野記念碑 建立委員会 碑身――黒御影石(外国産)
五輪塔 奥州市江刺区・遠野市・花巻市東和町の境界、標高556mに位置する五輪峠に立つ。峠は遠野街道と人首街道の通り道で、藩政時代には麓に関所があったという。「五輪」は、戦死した将の霊を弔うため建てられた五輪塔に由来する。現在は行きかう人もない。峠を越える風の中に、五輪塔と錆びたバス停標識の支柱だけが立っている。
絵本 「原体剣舞連」 加藤龍勇画 朝日ソノラマ刊
宮沢賢治の詩「原体剣舞連」に触発されて描きあげた詩画集。透明感のある水彩画と賢治の詩のリズムが融合した、新境地と呼ぶにふさわしい一冊。
かつては木細工地区の文化の中心であり、心のよりどころであった。地元住民も多数出演した昭和32年制作の東映教育映画「風の又三郎」では、ロケに使われている。統合により廃校となった校舎は現存しているが、かなり老朽化している。
伊藤(心配さうにうろうろそこ らをさがす) 樹霊(いっしょに囃す) 「種山ヶ原の、雲の中で刈っ た草は、 どごさが置いだが、忘れだ 雨ぁふる、 種山ヶ原の、せ高の芒あざ み、 刈ってで置ぎ、わすれで雨 ふる、雨ふる 種山ヶ原の 霧の中で刈っ た草さ(足拍子) わすれ草も入ったが、忘れ だ 雨ふる